コーキングのお話

コーキング、又はシーリング材とも言いますね。建築物などの繋ぎ部分や隙間に注入し、機密、防水のために使用する充填材です。下の写真はすでに切れてしまってるコーキングです。塗装工事でのコーキング周りでのトラブルは多いので慎重に作業したいところです。塗装完了後一年もたたないうちにコーキングの上だけ黒くなることもあります、これはコーキングをいつまでもやわらかくするために配合されている可塑剤というものがコーキングの上に塗装したプライマーや上塗り塗料へ溶け出しいつまでもベタベタしたような仕上がりになってしまい、ほこりやゴミが付着するためです。コーキングが硬化した後に可塑剤のにじみを止める専用プライマーを塗布することで防ぐことができます。

一般によく使われているサイディングには、窯業系サイディング、金属製サイディングとがあります窯業系サイディングはセメントに木片などが混ざっているサイディングのことで、金属製サイディングとは表面はスチール製で中に断熱材が入れたサイディングです。

 

■ 2面接着の重要性

コーキングが硬化するときに、多少の縮みが発生します。3面接着になりますと、その縮みについてゆけず切れてしまうこともあります。建物は温度変化などにより若干ゆがみや、動きが生じますので。この動きについていけるような打ち方をしなければなりません。特に重要なのは窓開口部より縦目地です。

コーキングを撤去後そのまま充填しますと目地底と側面2面の3面接着になってしまいます。上記にも記載しましたが、3面接着はコーキングに対し過度の力をかけることになります。ゆがみや動きについてゆけず、亀裂や剥がれの原因となります。2面接着するために、深い目地であればバックアップ材を又、バックアップ材を入れられない浅い目地の場合はボンドブレーカーを目地底に貼ることによって二面接着することが出来ます。バックアップ材はコーキングの節約にもなりますので多くの業者は使用してると思いますが、浅い目地の場合ボンドブレーカーまで使用してくれる業者は今まで私が勤めた会社では残念ながらありませんでした。重要なことですので、こだわりたいところですね。

■コーキングプライマーの重要性

低価格で請け負ったり、下請け業者などが手間を省くために省略してしまう会社もありますが、重要な工程ですので省くわけにはいきません。プライマーを塗布するかしないかでは、接着力に大きな差があります。コーキングを撤去した後や、サイディングの切断面は粉っぽいのです。ほうきでさっと粉を落としても、テープを貼ってみるとすぐ剥がれてしまいますね。コーキングも同じことだといえるでしょう。プライマーを塗布した部分はその日のうちにコーキングを打たなければプライマーの能力は激減してしまいます。当日打つ場所以外は塗らないように私は心がけて仕事をしています。次の日続きを打つ場合ちゃんとした仕事をするには、またプライマーからはじめなければならないので、2度手間にもなってしまいます。

■コーキング後のプライマー(可塑剤移行防止)

コーキングや内装壁に良く使われてるビニールクロスには可塑剤というものが配合されてます。この上に直接塗装しますと可塑剤が上塗り表面に移行しましてベタベタいつまでも乾かないような仕上がり面になりますビニールクロスの場合は可塑剤を止める成分の入っているクロス用塗料を使わなくてはならないですし、コーキングの上に塗装する場合もシープラベースなど特殊なプライマーを塗布する必要があります。この材料は金額的に高いので使わない業者もいます。せっかく塗り替えして綺麗になったのに一年後にはコーキングの部分のみ黒ずんでるってのも嫌なものなので私は使用してます。

 

 

 

 

コーキングの種類

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